もくじ
ハイビスカスに群がる害虫
ハイビスカスに発生する主な虫たちを紹介します。その姿は…画像検索結果へのリンクを貼っておきますので、そちらから確認して下さい。
発生率と危険度は経験上の主観です。
アブラムシ
虫害の筆頭、アブラムシ。色は緑や黒。ゴマ粒サイズの虫です。羽が生えている個体もあり。葉や茎の汁を吸って生きています。
発生率は100%!発生当初は植物の見てくれが悪くなる程度ですが、酷くなると萎れたり病気を誘発したりします。
枝の先端の柔らかい葉に密集するので、そこそこ見つけやすいです。1匹でも見つけたら即刻退治するべし。アブラムシの増殖スピードはスゴイんです。何たってメス単体で増えることができるヤバイやつですから。生まれた子供は10日で成虫になり、更に卵を産むんですよ…うえぇ(;´Д`)
ハダニ
葉の裏に赤茶色の小さな点々を見つけたら、ハダニである可能性が高い。これも葉の汁を吸うタイプです。サイズが小さく、ほぼ葉の裏にいるので気づきにくいこと、アブラムシ対策に必ず利用するオルトランが効かないのがネックです。
下記の症状がある場合は、葉の裏をチェックしてみて下さい。
- 葉の艶がない
- 葉が何となく元気がない
- 綺麗な緑色の葉がポロリと落ちた
ハダニも一度繁殖しだすと止まりません。なので予防が大事。水分を嫌うので葉水が大変効果的です。葉水については下記にて解説しています。
コナジラミ
ハダニと同じく葉の裏に潜むコナジラミ。ハダニとの違いは飛ぶこと。葉を揺らして白い粉のようなものがフワフワ飛んだら、コナジラミです。
初期症状はハダニとほぼ同じ。葉が変色したり、見た目が悪くなります。べたべたする排泄物を出すのも気持ちが悪い。その排泄物は病気を媒介するので放っておかないように。十数年育てていて発生したのは一度のみですが、一番被害が酷かった株は復活できませんでした。
ハダニと同じく葉水で予防できます。
コガネムシ(幼虫)
カブトムシの幼虫を小さくしたような白いヤツです。土の中に潜んでいるので全く気付きません。掘ってみないと分からない。
この幼虫は、ハイビスカスの根を食い荒らします。根がスカッスカになるまで。気付いた時には手遅れになることも…。
もし、以下のような症状があったら、一度鉢から抜いてチェックしてみた方が良いかも。
【その1】木が自立できない
ある台風の日、強風に煽られたせいか、一番大きなアーノッティアヌスが根元からぐらついて自立できなくなりました。その株は病気も虫害もなさそうなので、理由が全く分かりません。
しかし数日後、植え替えをしてみたら、根がほとんどない。かろうじて鉢底にチョロっと残っているレベルで、これじゃ自立できるわけない。そして土の中からコロコロとした白い幼虫が3~4匹ほど現れました。オ・マ・エ・ら…ヽ(`Д´#)ノ
【その2】水をあたえても葉が萎れたまま
ある夏の日、葉が萎れていた株があったので、水をかけてあげました。しかし一向に葉がピンと伸びてくれません。これはおかしいぞ…。
葉が萎れたまま → 水が吸えない? → 根がない…!?
ピコーンと思いついて、木を鉢から抜いてみると、やはりいました。あの白いヤツです!根もスカスカ。全く腹立たしい。
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害虫にはコレが効く!
ここでは害虫に効く薬を紹介します。ただし、使用回数を必ず守り、効かなければローテーションすることが大事。
ある一定の薬剤を使い続けていると、その薬に耐えられる虫が現れます。最終的には、耐性のある虫同士で繁殖するようになるため、その薬は効かなくなってしまいます。
このような虫を発生させないためにも、普段使っている薬が効かない時は、系統の異なる薬を使うようにして下さい。
オルトラン
害虫退治の強い味方。特にアブラムシには効果的。簡単に全滅させることが可能です。
使い方は、土に粉状の薬を撒いて水を掛けるだけ。植物が薬の成分を吸収すると葉に行き渡り、葉自体に防虫効果が出ます。色んな植物に使えるので常備しておくと良いでしょう。
ネックは室内では使いづらいこと。独特の匂いがあるうえ、(人体に影響がないとしても)室内にある鉢に薬剤が見えているのは良い気がしません。
ベニカXファインスプレー
殺虫成分:
クロチアニジン(ネオニコチノイド系)
フェンプロパトリン(合成ピレスロイド系)
殺菌成分:
メパニピリム(アニリノピリミジン系)
効く害虫:アブラムシ類、コナジラミ類、ハダニ類 他
効く病気:うどんこ病、黒星病、灰色かび病
容量:420ml / 1000ml
購入先:Amazon
オルトランが効かない時や、冬場の害虫発生時にはコレが効果的。
大変よく似た商品に「ベニカXスプレー」がありますが、これはハダニを退治できません。広範囲の虫に有効な「ベニカXファインスプレー」を購入した方が色々役立ちます。(私は間違えてベニカXスプレーを買っちゃったよ…!結局、ベニカXファインを買いなおすハメに。)
ベニカXファインスプレー(左)とベニカXスプレー(右): パッケージが似すぎてるので注意!どちらにも殺虫成分に合成ピレスロイド系が使われているので、両方持っていてもローテーションができない…。
基本的使い方は、葉や虫たちに直接スプレーするだけでOK。株全体に、そして葉の裏にもまんべんなく散布してあげて下さい。浸透性があるため効き目も1ヶ月ほど持続します。散布の際は手袋とマスクの着用を忘れずに。
ベニカマイルドスプレー
まだ利用したことはありませんが、薬に抵抗がある方には良いかも?ということで、これを挙げておきます。成分が澱粉なので野菜にも利用可能。
小さな虫を被膜で包んで窒息死させる薬です。牛乳スプレーで害虫を退治する方法と一緒。窒息という物理的手段なので卵には効かず、持続性もありません。まさに「マイルド」な効き目。耐性のある虫を生み出すこともないので、自然にも優しい。
なお、メーカーWEBサイトには、アブラムシに有効と掲載されていますが、アマゾンのレビューでは数名の方が効かないと仰っているので、その前提で購入した方がよいでしょう。
【眉唾情報】ローズマリーの鉢が効くかも?
効く害虫:アブラムシ類
アブラムシは春になると必ず大発生します。その第一波はオルトランで全滅させるわけですが、薬の効果が切れた頃、第二波がやってくる。
ある時のことです。何気なくハイビスカスの隣にローズマリーの鉢を置いたところ、それ以来その年はアブラムシをぱたりと見なくなりました。その後も、お守り代わりにローズマリーを置き続けましたが、どの年も第一波を全滅させた後の第二波は来ない。
「ローズマリーが効いている!」と確信しました。
が、引っ越して住む場所が変わってからは、弱い第二波が発生したりするので、今は自信ナシ…。
ローズマリーの鉢をお持ちの方は、実験してみてください。
コレで予防!
葉水
ハイビスカスにとって、葉水は良いことづくめ!
「葉水」とは
葉に水を散布すること。根の機能が低下しているときに、株周辺の湿度を上昇させて乾燥を防止するために行うが、葉についたホコリや汚れの除去や、ハダニの予防も大きな目的のひとつ。
普段水やりをする際には、葉の裏にもジャバジャバ水をかけてあげましょう。毎日水やりできる夏は、これだけでハダニやコナジラミの発生を抑えられます。
問題は冬と春。夏と違って水やりは数日に1度のせいか、ハダニが発生しやすい。霧吹き等でなるべく水をかけてあげて下さい。
ただし、すでに増殖中の虫たちには効きません。毎日洗い流せば減らすことはできますが、全滅はなかなか難しい。薬できっちり退治しましょう。